あの恐怖の中で知ってしまった感触。




「んんっ…」




けど
何故かあの時とは違いよく解からない甘さが身体に走る。




―チュ





その音が消えると顔を赤く染めた平助が私の瞳を覗き込んだ。






そしてまた「ごめん」と謝る。







何故か、ごめんなんて聞きたくなかった、なんて




平助の唇が触れた首筋は熱がこもり



もの足りない気分になる。




そう思う私はおかしいのだろうか…








「さ、着替えて土方さんとこ行こう」




そう手を差し伸べる彼の手を今は何も言わずに自分の手を重ねた。