「ええ名前やね」


「あ、りがとうございます」


急に何言うの?何て思っている中で自分の名前を褒めてもらえたことが嬉しかった。


だって、
この名は私の大切な人達がくれた名だもの。



「あんさんは、月華(ゲッカ)なん?」


「あの…黒い髪の彼もゲッカと私のこと呼んでいたのですが、ゲッカってなんですか?」



お梅さんは目を驚いたように目を丸くするがすぐにふふと微笑んだ。


「ゲッカはあんさんの通り名やと思うよ。
せやろ?芹沢はん」


「あぁ」


気付かなかったが縁側で腕を組み外を見ている男がいた。


「小娘」


小娘とは、私のことかな?
お・じ・さ・ん…(怒)



「な・ん・で・す・か??」


イラついているのを隠そうとするが声が震える。