月華side



痛い。


痛い…


身体が痛い。


―ピチャ


何の音??

あぁ、

冷たい、

気持ち良い…


熱が引いていくような感覚。


そっと私は目を開けた。


「あら、目ぇ覚めたんやね」


水が張ってある桶に白い手を入れながら艶やかな赤い唇を三日月のように曲げニッコリと笑う、とても綺麗な女性。



「あなたは…?」


「梅というんよ。
あんさんは?」


「…月華(ツキカ)」