でも急がんとあかんよな…
わいはしぶしぶやけど月華を連れて裏の戸から屯所を後にした。
屯所から少し離れて作戦会議をした。
「お前には長州出身の奴の設定、あ、町娘な?
で、俺が新撰組の隊士でお前を追い掛け回す。
そこで、不本意かもしれぇへんけど古高に助けを求める。
まぁ、簡単や。
でも、くれぐれも正体がバレたらあかんで?」
「私を誰だと思ってるの?
ススムみたいにへまはしない」
「それ、わいがいつもしてるみたいやん!」
「よし、時間ないから行こ」
ススムの話を無視した。
後ろで涙目になりながら「ちょっと~」って言っているけどそれも無視。
とにかく作戦を確認して私達は距離をとって歩いた。
何の変わりもなく過ぎていく時間。
君は、今何してるのかな?
古高の店の近くになったのかススムが振り返って着けている額宛を親指でさすった。
作戦開始の合図…