月華side







心地よいぬくもりに目を覚ます。


外はまだ真っ暗だった。


手の方へ目をやると、暖かいのもそのはず。


私の手に君の手が重なっている。


とても大きくて優しい手。


けど、
この手に私は触れていいのだろうか…


少し強めて握った手を寝ているはずの君はギュっと握り返してくれる。


本当、君には迷惑をかけているよね。


知ってるんだ。


君がいつも心配してくれている事


でも、泣かないんじゃない、泣けないんじゃない。


君がいるから泣く必要がないだけなんだよ。


私にとってどれほど君が大きな存在かわかる?


君がいるから、私はまだ立っていられるんだ。








あぁ、今日の月は美しい









月華side*end