「もう……。マコって何気にひどいよね」
「愛菜だって、ベロチューするならするって言ってよ。びっくらこいたからね、あたし」
大勢の前でするなら、軽く唇を合わせる程度でいいに相場が決まっているのだ、ひどいと言われようが、恥ずかしいものは恥ずかしい。
ああ、ほんっと、びっくらこいた……。
「もう、あんたたち、最高っ!! 見事にあたしの期待通りに動いてくれちゃって。ヤバっ、我慢できない。あたし、笑う!あははははっ!!」
「やっぱり、愛菜とまことちゃんねぇ。こんなに面白いパーティーは生まれて初めてよ!」
愛菜の胸のあたりを軽くグーで押していると、我慢できない、と宣言した奈々が笑い転げはじめ、メルさんやほかのみんなも、ぶふっと吹き出し、パーティーの場は笑い声に包まれる。
ああ、もう……。
穴があったら入りたい、というのは、まさにこのことで、それ以外に適切な表現などない。
けれど、メルさんが言った通り、あたしもこんなに楽しいパーティーは初めてで、いつの間にか愛菜もあたしの肩を抱いて「あははははっ!!」と笑っているのだから、こんな面白おかしいパーティーも、まあ、ありだなー、ってことで。
「あははははっ!! あははははっ!!」
あたしも笑う。