私達は仕事が終わったら毎日お祖母ちゃんには電話で連絡してるのに、お祖母ちゃんも兄貴の事を話題にすることはなくて。

全くアイツらは何をやってるのかは分かんない。




蒼季の部屋で、お風呂上がりに寛いでいたその日の終わり。



疲れた体を投げ出して、ベッドの上に二人で寝転んでいたら蒼季に体を引き寄せられた。


蒼季の整った顔が近づいてきて、私の心拍数が途端に跳ね上がる。


最初は軽いキス。


それから、私の反応を楽しむように、蒼季の舌に唇を舐められた。

「ん…やぁ…ぅ…」

こうなったら私の思考は上手く働かなくなる。

ただ蒼季のなすがままにされるしかないんだ。

私の髪を鋤く蒼季の指の気持ちよさに流されそうになっていたのに……―――。




誰かが蒼季の部屋のドアをノックした。



なんで邪魔するわけ!? つーか誰だよ!?

蒼季は溜め息をついて、天井を見上げている。



怒りに任せてドアを開けてみれば、そこに立っていたのは久しぶりに見た兄貴。


「アイツに用事。お前邪魔」


はぁ!? いきなり来て何その言い草は!?


てか、兄貴が蒼季に用事って……。


良くない話しに決まってるでしょ!?