歓迎会という名目の飲み会は、結局真夜中まで続いて現在進行形。


私と蒼季は、最初は乗り気じゃなかったんだけど、クリスと仲間達に混じっていつしか車やバイクの話で盛り上がってる。


特にカルロとは話が合うみたいで、通訳のクリスと3人の世界に入り込んでいた。


おいこら、また放置か!?

しかもベッティーノが連れてきた女豹(女の子なんて呼び方やめた。女豹で十分だ)も蒼季のこと狙ってんのに!! 気づけ馬鹿!


「不機嫌そうなとこ悪いけどさ、お前は明日から農場とかここの客の管理、全部やってろよー?」


バチバチと火花が散りそうなぐらいに女豹と睨み合ってた私の後ろから、いい具合に酔った兄貴に話しかけられた。


いや、勿論そのつもりでいたけど。