ファビオの話だと、お祖母ちゃんは仕事中に骨折したって話だった。


私達に連絡してきた時は、入院してからはもう大分経った頃だったらしく、あと1週間も入院すれば退院できるだろう、との話だけど……。


そんなに大事な事も知らなかったなんて。




憂鬱な顔をしたのは一瞬だけのつもりだったけど、蒼季にはバレてたみたいで、安心できるように肩を引き寄せられた。




やっぱ蒼季、好き。蒼季の胸が一番安心できる。




そして、私達が家の中に入ろうとしたら中から玄関のドアが開けられた。ファビオが中から開けてくれたんだ。



1年振りのファビオとの再開を喜ぶ間もなく、私の連れ達を各部屋に案内して貰った。

みんな2階に連なって泊まるようになっている。ちなみに蒼季は、私の向かいの部屋。



だけど私の隣の部屋は兄貴だから、ここにいる間はナニもできないのは目に見えて分かっている。