「俺がオーナーやってるホストクラブだよ。今はまだ店開けてないから誰もいないけど」


え。それってまさか。



「ふ…二人っきり!?」

「そーなるね。ようやく理解した?」


理解も何も、だから何でこうなったんだよ!? 私がいたのは披露宴会場でしょ!?


何で!?



「酒に酔った華音が暑いから脱ぎたいとか言い出して、さすがに披露宴会場でそんな事になったら後々可哀想だからここまで俺の車で連れてきた。言っとくけど、合意の上だからな」

「はうぅ…嘘ぉ…」



合意の上だからって言われても、酔っ払いに合意も不合意もあるわけないじゃん!


「……もう少し休んでけよ」



ぽふん、と私の頭は無理矢理ソイツの膝に乗せられた。



……逆膝枕?蒼季とでさえ最近は、やってないのに?



「駄目だったら!! 離せ、この!」


そう言ってどうにかしてチャラ男の体から離れようとするのに、少し動いただけでも体がふらついて身動きがとれなくなる。



ヤバい。色んな意味でヤバい。



「……華音が心配することは何もしねぇよ。安心しろって」



だから、蒼季と同じ声で喋るのは止めれ!