どうやらそれも口に出していたらしい私は、鷹嘴先生に更に睨まれることになったけど。



「凱と櫻ってのは、本質的な部分で似てるんだよな。だから、からかって面白ぇんだよ、お前と櫻は」

「っはー?うちの兄貴と蒼季のどこが似てんのよ!?」


いくらなんでも蒼季をあの戦闘バカの兄貴と一緒にすんのは止めてくんない!? 失礼な!



「櫻だって車バカだろ?凱は戦闘バカだし。純粋に技術を求めてるって点では、凱も櫻も同じ性質だと思うぞ」

「む…むー?そう言われれば、そうかも知れない。だけど兄貴はちゃらんぽらんだよ?」



蒼季はああ見えて、神経質なとこあるし。逆に兄貴はズボラだし。あんまり似てないと思う。



「……まあ、雲母には分かんねぇかもな」

「うん分かんない」




鷹嘴先生は缶ビール5本を消化してご機嫌が直ったのか、さっきよりは雰囲気が話しやすくなった。



この居づらい空間から解放されるんなら早く逃げたいんですけど!



「ああ、お前さっき櫻の親になんか手土産とか手料理とかほざいてたな。何にすんだ?」