「えぇぇぇえ!? マジで!?」
「そう、マジで」
イタリアから皆無事に帰り着き、それなりに夏休みを満喫している、とある夕暮れ時。
リビングには、驚く私にあっけらかんと答える蒼季。
そして。
私が何に驚いたかとゆーと。
遡ること10分前。
それは蒼季の一言から始まった。
「来月の第2日曜日、うちの姉さん達の結婚式だから。姉さんが、お前にも出席してほしいってさ」
固まること1分30秒。
「……は?温和さんが?相手は?」
「安藤さん」
うん、ここまではなんとか話についていけてた。
スキーの時だって、安藤先生と温和さんは同室だったし、もしかして付き合ってんのかなーとは思ってた。
付き合ってどのくらい経つのかは知らないけど、安藤先生と温和さんならお似合いかも……。
安藤先生は真面目そうだし。
「……で、姉さんが妊娠してるらしいんだわ」
ここで固まって10分経過。
そして冒頭に戻る、と言うわけ。
はっ…温和さんが!? 妊娠!?