次の日も朝早くに桜空の家に迎えに行った。


桜空は出てきたものの、また制服姿はきていなくてパジャマ姿で俺を迎えた。


風邪が拗れたのかと訝る俺に、桜空は沈痛な面持ちで医者から言われた説明を口にした。


「私、検査が必要だッテ言われたノ。何か良くナイ病気みたいデ…」

「検査?まさか入院か?」


病気って何の病気だよ?すぐに良くなるんだろ?


胸に巣食った不安は中々晴れそうにない。


「入院だっテ…。でもタツキ、逢いにきてくれるデショ?」

「当然だ。病院と場所教えろ。学校サボって毎日行ってやるから」

「学校は行かなきゃダメヨ。後で病院の場所、メールするネ」


そうして桜空とその日は別れた。



神仏なんざ信じちゃいねぇが、この時ばかりは祈りたくなった。




桜空の身に、何事も起きないように…と。