「春臣とは違って、ギラギラしたお前は並大抵のことじゃ浮かび上がれないと思ってな、俺はずっとそいつを心配してたんだよ。良かったなぁ、お前」

「煩ぇよ。少なくともアンタのお陰でないことだけは確かだ」




照れ隠しだと分かってはいるが、何しろ素直にはなれない性分なんでな。

アンタが必死になって俺らの面倒見てくれてる事は誰より良く知ってるよ。



「…どんな娘なんだ?」

「アンタにゃ関係ねぇ」




そんなこと探るために態々ここまで来たのかよ。警察ってそんなに暇なのか?


…って訳でもねぇか。態々ここまで来たのは多分俺が変わったと信じてくれたからなんだろう。


桜空が俺を変えてくれた。



それを安心して見てくれる他人がいることにすら、今は感謝してるんだ。