<15>
「な、何がマイナスだ! 何が体を貰うだ!」
裕二は狂ったように笑う梨華の肩を掴んで激しく揺らした。
それでも彼女が笑い続けたため、被っている仮面を叩き落とした。
鈍い音と共に、仮面はカーペットの床に落ちた。
そして裕二は見た。梨華の顔を――。
その顔は――人間ではなかった。
小さな目がいくつもついており、それらがギョロっと一斉に動いて裕二を捉えた。
恐らく二十以上の目がついているのだろう。
顔はほぼ目で覆いつくされている。
一体、これは……なんだ?
裕二が声を詰まらせていると、梨華が全ての目で裕二を捉えたままひび割れた声で言った。
「マー君にお願いしたの。裕二君だけを見ていていたいって。裕二君から目を離したくないって。そしたら、こーんなに目くれたんだよ。ねぇ、に、あ、う、で、しょ?」
「な、な、な、なんなんだよ! お前っ、何やってんだよ!」
裕二はすっかり怯えきり、体の震えが止まらなかった。
「ひどいなー」
梨華はいくつもある目の下にある口を動かして、喋る。
「せっかくマー君信者になったのに、まだ裕二君が私を見てくれないんだ。だったら――」
「な、何がマイナスだ! 何が体を貰うだ!」
裕二は狂ったように笑う梨華の肩を掴んで激しく揺らした。
それでも彼女が笑い続けたため、被っている仮面を叩き落とした。
鈍い音と共に、仮面はカーペットの床に落ちた。
そして裕二は見た。梨華の顔を――。
その顔は――人間ではなかった。
小さな目がいくつもついており、それらがギョロっと一斉に動いて裕二を捉えた。
恐らく二十以上の目がついているのだろう。
顔はほぼ目で覆いつくされている。
一体、これは……なんだ?
裕二が声を詰まらせていると、梨華が全ての目で裕二を捉えたままひび割れた声で言った。
「マー君にお願いしたの。裕二君だけを見ていていたいって。裕二君から目を離したくないって。そしたら、こーんなに目くれたんだよ。ねぇ、に、あ、う、で、しょ?」
「な、な、な、なんなんだよ! お前っ、何やってんだよ!」
裕二はすっかり怯えきり、体の震えが止まらなかった。
「ひどいなー」
梨華はいくつもある目の下にある口を動かして、喋る。
「せっかくマー君信者になったのに、まだ裕二君が私を見てくれないんだ。だったら――」