くすぐったくて身をよじって逃げようとしても、せつらはぴったりくっついて離れない。

「……睦月。いい?」


こんな時にも優しさを見せるせつらがとても好き。


だから、あたしは答える代わりにせつらの背中に腕を回してその胸に顔を埋めた。




せつらは髪から顔へ、そして胸へとゆっくりあたしを撫でていく。


さっきよりももっと刺激が強いキスをされると、もう思考は完全に止まってしまう。

替わりに溢れ出てしまうあえぎ声。


まただ。


せつらのキスに合わせて、体の奥がまたずくんと疼く。


「ん…ぅ、ふ…ぁ」


キスだけでも、こんなに気持ちがいいんだ……。


浴衣の帯を引っ張られると浴衣ははらりと床に落ちた。

分かっているはずなのに、あたしは慌てて胸を隠す。だけどせつらはそれをさせてくれずに手をはぎ取った。


「だーめ。今日は睦月の全部を見せて」

「は…っずかし…っ。やだ……」



ブラのホックが外されると、それを指で引っ掛けてはずしたせつらに胸をまじまじとみつめられた。


「……綺麗…だ」

「やだよ、綺麗じゃないよ。あんまり見ないで……?」


恥ずかしくて泣きたくなった。


だけどせつらに舌で胸を責められると、恥ずかしいとかそんな気持ちはどこかに飛んでいく。


もっと、触って欲しい。