だったらお母さんにだけは本当のことを話して協力してもらわないと。



「一応みんな参加な。で、睦月ちゃんは親御さんの許可待ち……、と。早めにホテルに予約入れないと年末は混んでて取れないから」


あ、そか。年末年始は混むもんね。


「でもあたし、スキー板は持ってるけどスノボは持ってないよ?」


芽依の言葉に、思わずあたしもうんうん頷いた。

ウェアは持ってるんだけどなー。


「スキー場でレンタルしようぜ」


せつらが何事もないように軽く言った。


でも、ホテル代とかレンタル代とか……。あたしお金持ってないけど?


「ああ、お金なら大丈夫。俺らこうやってバイトしてるし、25日が給料日だし。ホテルも安いとこで悪いけど、俺達が出せるから」


あたしや芽依の顔を見たのか、阿木さんがそう言ってフォローした。


それなら、と安心してあたしはせつらににへっと笑った。


せつらは何やら企むように口角をあげてニヤリとしている。



うん?せつら、何を企んでいる?