携帯をポケットから取り出してみると、10分前に届いた新着メールが一件。


せつらからだ、と気づいてすぐにメールを読んだ。



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尚に聞いた。二人一緒にやった方が能率上がっていいかも知れないから、今日は俺らのバイト先で勉強しよう?


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「えっ……。バイト先……?」

「あれ、睦月は知らない?尚くんと氷室さん、ショッピングモールの中のコーヒーショップでバイトしてるの。大学はもう冬休みに入ったから、二人は平日はバイト三昧なんだよ」



うあー。そんなの知らなかった。


でも、バイト先で働いてるせつらを見てみたい。



「遅番と早番があるんだけどね。週末とか休みの日は、みっちり1日働いてたりしてる」

「そうなんだ……」



あたしが知らないせつらの事を、芽依が知ってる。


胸がもやもやする。


知りたい。



せつらのことなら、なんでも。



どんどん貪欲になっていくあたしの心。



今すぐせつらに会いたいよ。