「... ってな訳でぶつかった拍子に俺とヤマダだが入れ替わっちまったんだよ。」




「マジうけるww そんな漫画みたいなことあるんだね!アハハハハッ。しかも、あのモリ先と!」




爆笑するユリちゃんをほっといてモリ先生から事の真相を聞いた私。




(ユリちゃんがあんなに笑ってるとこはじめてみた... )




自分がモリ先生と入れ替わった事よりもユリちゃんがあんなに笑ってる事に驚いている私がいます。



あれっ、作文じゃないぞこれ。




「おいっヤマナカ、“あの”ってどういう意味だ。“あの”って!」




モリ先生がユリちゃんを睨む。



我が校の保健医 モリ タツマ(26) 黒髪の長身イケメン+黒縁眼鏡+エロボイス。



乙女の萌えがモリ先生にはつまっていると言っても過言ではない。




見かけだけは、見かけだけはねっ!



だがしかし、蓋を開けてみると元ヤン(らしい)だし、口悪いし女たらし(よく保健室に女の人連れ込んでるんだって)だし性格はとんだろくでなしだ。




だからユリちゃんからしたら“ あの”モリ先生なのだ。




(はぁ、確かに何か厄介そうなのと入れ替わっちゃったな)




モリ先生とユリちゃんが言い合う姿を眺めながらゴローンとベットに寝転がるサクラ。



ふと外に目を向けると先ほどまでの晴天とはうって代わりどんよりとした曇り空に変わっていた。




(これから私どうなっちゃうんだろ... )



これからの事を不安に思いながらもサクラは再び目を閉じた。




後にこの出来事がサクラの人生を大きく変えるとは知らないままで。