大聖堂の外。

英国国教会の祓魔師達が奮戦していた。

近代西洋魔術において用いられる、火・風・水・土・エーテルの五大元素を象徴する武器、典型的な霊装である杖、短剣、円盤などで対抗するも、『彼女』には全く通用しない。

それらの霊装の威力をも遥かに上回る宗教防壁によって、悉くが遮られる。

ヘヴンの聖痕や聖骸布を彷彿とさせた。

英国国教会の祓魔師達の攻撃が、まるで『魔』であるかのように、全て無効化されてしまうのだ。

「お前達の信仰が薄いせいかしらね…私の前では無に等しいって事よ」

そう言って。

白い修道服を身に付けた碧眼銀髪の幼いシスター、ファティマは無邪気に微笑んだ。