ヘヴンの証言に、疑いはなかった。

今のヴァチカンは、何かがおかしい。

それはカタリナも感じていた事だ。

突然の英国国教会及びプロテスタント粛清の令。

ローマ教皇行方不明。

英国国教会祓魔師ランスロットの襲撃。

ファティマのプロテスタント教会信徒虐殺。

邪視の男ヘルの介入。

これだけの事が突然に起きたのだ。

疑うならば英国国教会よりもヴァチカンの方だろう。

そしてこのままヴァチカンに所属し続けていれば、何らかの大きな陰謀の片棒を担がされる事になる。

故にヘヴンは、反逆者の汚名を敢えて被ったのだ。