聖釘に叩きつけられるヘヴンの右拳!

その瞬間にファティマの宗教防壁は突破された。

聖遺物の威力を発揮した聖釘は防壁を貫き、ファティマの右肩へと突き刺さり、それでも止まらずファティマの小さな体を聖堂の壁まで吹き飛ばす!

「きゃうっ!」

叩きつけられた衝撃で声を上げるファティマは、神でも天使でもなく、歳相応の少女でしかなかった。

痛みと恐怖に涙を浮かべ、肩を貫かれた痛みで呻く。

そんなごく普通の少女だった。