授業はとても退屈なものだった。
ミキとは席も遠いし、 何より席が窓際一番前ということで私語はおろか居眠りすら許されない状態である。
かといって、授業が耳に入るかといえばそうではなく、ぼんやりと窓の外を眺めていた。
「バンドかぁ…」
心の声か、それとも口に出していた声なのかすらわからない。
わたしはずっとミキの言葉を思い出していた。
本当は正直バンドという言葉に惹かれていたのだ。
小学校からずっと運動一筋で、高校生になった今もバスケット部に所属しているミキとは違い、私には何一つとしてやりたいことはなかった。
カラオケや買い物、たまにバイト程度のつまらない日常。
それを少しでも変えることができるなら、やってみるのも悪くない気がしていた。
たいして長けたもののない私だがカラオケだけは少し自信がある。
少し厳しい採点の機械でも90点をとれるほどだ。
「モモ…モモってばぁ!!」
「……へっ?!」
どうやらもう授業は終わっていたみたいで、私の目の前でミキが手を何度もふり意識確認をしている。
「もう、大丈夫?」
「うん、ちょっとバンドのこと考えててさっ」
私がそう言うとミキは目を輝かせながら、私の肩を掴んだ。
「あたしもだよっ!それでね、考えたんだけどさモモはボーカルなんていいんじゃないかな?」
どうしていつもミキとは思考回路が同じなのだろうか、と思わず笑ってしまう。
「同じこと考えてた」
「以心伝心だね!じゃあ、モモはボーカルに決定!」
ミキはすごく嬉しそうに笑う。
彼女の美人な顔立ちは、笑うと幼く見えてとても愛らしいと思った。
「そんで、あたしは断然ギターやりたいから決定、と。あとはベースとドラムだね」
少し考えると、ミキはパッと顔をあげた。
「マイなんてどうかな?」
「あ、それいいかも!」
マイとは中学校からの大親友だ。
ミキとマイと私はいつも一緒にいる仲良し三人組。
しかし高校に入ると同時にクラスが離れ、マイと一緒にいる時間が減っている。
これはいいきっかけだと思い、私とミキはマイのいる隣のクラスに急いだ。
ミキとは席も遠いし、 何より席が窓際一番前ということで私語はおろか居眠りすら許されない状態である。
かといって、授業が耳に入るかといえばそうではなく、ぼんやりと窓の外を眺めていた。
「バンドかぁ…」
心の声か、それとも口に出していた声なのかすらわからない。
わたしはずっとミキの言葉を思い出していた。
本当は正直バンドという言葉に惹かれていたのだ。
小学校からずっと運動一筋で、高校生になった今もバスケット部に所属しているミキとは違い、私には何一つとしてやりたいことはなかった。
カラオケや買い物、たまにバイト程度のつまらない日常。
それを少しでも変えることができるなら、やってみるのも悪くない気がしていた。
たいして長けたもののない私だがカラオケだけは少し自信がある。
少し厳しい採点の機械でも90点をとれるほどだ。
「モモ…モモってばぁ!!」
「……へっ?!」
どうやらもう授業は終わっていたみたいで、私の目の前でミキが手を何度もふり意識確認をしている。
「もう、大丈夫?」
「うん、ちょっとバンドのこと考えててさっ」
私がそう言うとミキは目を輝かせながら、私の肩を掴んだ。
「あたしもだよっ!それでね、考えたんだけどさモモはボーカルなんていいんじゃないかな?」
どうしていつもミキとは思考回路が同じなのだろうか、と思わず笑ってしまう。
「同じこと考えてた」
「以心伝心だね!じゃあ、モモはボーカルに決定!」
ミキはすごく嬉しそうに笑う。
彼女の美人な顔立ちは、笑うと幼く見えてとても愛らしいと思った。
「そんで、あたしは断然ギターやりたいから決定、と。あとはベースとドラムだね」
少し考えると、ミキはパッと顔をあげた。
「マイなんてどうかな?」
「あ、それいいかも!」
マイとは中学校からの大親友だ。
ミキとマイと私はいつも一緒にいる仲良し三人組。
しかし高校に入ると同時にクラスが離れ、マイと一緒にいる時間が減っている。
これはいいきっかけだと思い、私とミキはマイのいる隣のクラスに急いだ。