腕を頭の下に置きただただ、天井を見つめ続ける。 暗闇に慣れた目の端に時計の針が23時を告げるのが映ったそのときだった。 コン… 小さく壁が鳴る音が聞こえごそごそと寝返りを打ち、壁を見る。 コン、コン… 中指の関節で壁を鳴らす。 コン… また、向こう側から響いてくる音にコン、コン…と返す。