壮太は一時ぼんやりしていたが、
状況を把握したのか


「…あーあ。カッコ悪いとこみせちまったな。」


少し笑いながら俺たちを見てそう呟いた。


「…壮ちゃん。私何も気づけなかった。あんなにたくさんやり取りしたのに…。ごめんね」


小雪は小さな肩を少し震わせてそう言った。


病室の窓からはもう夕陽が射し込んでいた。