俺はそんな小雪の後ろ姿を見つめるしか出来なかった。


小雪の涙が、壮太の左腕に落ちたとき、小さな声が聞こえた。



「…小雪?」



うっすらと目を開けた壮太の声だった。


「壮太!」
「壮ちゃん!」

思わず俺と小雪は相太に話しかけた。