「…龍ちゃんは本当に人気者になっちゃったね。私の手の届かない存在みたい。」


小雪は自分の長いロングの髪をいじり、俯きながらそう呟いた。


…前にもこんな風景を見た気がする。
きっと小雪の癖なんだろう。


「さっきまでは手をつないでたくせに?」


俺はそういうと、さっきまで繋いでた左手で小雪の右手を今度は自分から握った。