「うっそー!あの小雪ちゃん!?とうとう会うんだねー!」


姉貴は満面の笑みでそう言った。

俺達の約束は姉貴も知ってたし、小雪も姉貴を
「あやおねーちゃん!」
と慕っていた。


「なんで姉貴が嬉しそうなんだよ。」


俺は無愛想にそう返した。


「だって!可愛い弟の初恋よ!わかった、姉に任せな!小雪ちゃんがキュンとするコーデの服準備しちゃる!」


「はっ初恋じゃねーよ!勝手に勘違いすんな!」



俺は動揺しまくってた。
…だから嫌だったんだ。
でも、ダサい格好で小雪には会いたくない…



「…顔、赤いぞ。たまには素直になりたまえ、弟よ。」


「うっせー!と、とにかく頼んだからな!」



俺は姉貴の部屋を出て乱暴にドアを閉めた。


姉のクスクスという笑い声が後ろから聞こえてきた。