「ま、まさか…その天使が姉貴っすか?」



俺は恐る恐る聞くと


「まぁ、ドストライクだったわけよ。でも顔だけじゃねーぜ。付き合いだしてからの方があいつにどんどん惚れてったもんな。」



瞬さんはビール片手に語りはじめてくれた。


「彩佳はさ、向上心がすげーのな。前に俺がこんな風に炒飯作ってやったら、


『完敗だ…でも、今に見てろよ!』って言って、その数日後には俺の炒飯を越える炒飯をつくって見せたりとか。」




瞬さんから出てくる俺の知らない姉貴情報に俺は「へぇ」と、聞き入っていた。




「後、いつもニコニコ笑ってる。悲しいことがあると、一緒に悲しんでくれる。


でも、その後いつも『大丈夫だよ。』
って押し付ける訳でもなく、優しくそう言ってくれる。…不思議だよな。あいつが傍にいると何でも出来そうな気がするんだ。」


瞬さんはそこまで話すと
渋い顔をニヤリとさせて、


「俺の話はここまで!
次は龍!お前の番だぞ!」


そう言ってきた。