「片付けてないし、狭いけどどうぞ。」


瞬さんはカードキーで部屋の扉を開けて先に俺を入れてくれた。


白とグレーで統一された、物がほとんどない部屋。


机や棚など、数少ない家具もシンプルなのにオシャレな雰囲気を出していて、部屋の持ち主の瞬さんをイメージさせるようだった。




「何か、シンプルでオシャレっすね…
俺の部屋と大違い…」


俺が思わず呟くと


「ここはキレーにしてるけど、クローゼットはやべーぞ。何せアパレルやってると服が増えて増えて…」


笑いながら瞬さんはそう言って、冷蔵庫を開けた。