家に帰って来た俺は部屋で
小雪からのメールを見ていた。
あいつはどんな風に成長したかな。
きっと可愛くなってんだろうな。
俺はまだ見ぬ小雪と壮太がカップルになってる図を想像した。
実際、小雪と壮太はこの10年間
最初は手紙を、ケータイを持つようになってからはメールを
最近ではラインを使ってやり取りしてきたのだ。
俺はと言うと、壮太からアドレスを聞いたと小雪からメールが来てびっくりしてたくらいだ。
最初は返事したものの、だんだんメールが来ても俺は返さなくなった。
本当はメールが来てかなり嬉しかった。
けれど、すぐに俺はお邪魔虫だと気づいた。
10年間ずっとやり取りしてた壮太と小雪には敵わない。
無意識の内にそう思っていた。