ガラッ 扉が開くとともに現れた姿に、 今まで流れていた涙が勢いを増す。 「姫那っ!!!」 駆け寄って、あたしを強く抱きしめてくれる。 「気づいてやれなくて、ごめん。ごめんな……」 「ほんとに…きて…くれた。 ……っ、先輩っ!」 あたしも先輩に抱きつく。 「ずっと……待って…たの…… 来てくれるって信じてたから…」 先輩の胸に顔を埋めて、小さな声で言う。 先輩の腕の中は、あったかくて心地よくて、すごく安心する。