「ふぁあ……」
豹先輩に送ってもらった日から1週間がたったけど
あれからは、廊下で会ったら話すくらい
頭ぽんぽんってよくしてくれるけど……
しかも鮎夏が電話で言ってたこと思い出しちゃって
毎日豹先輩のことばっかり考えちゃってる
おかげでぐっすり眠れないよぉぉ!!
「おはよーぉ」
噂の本人登場っ!!
「鮎夏っ!!鮎夏が変な事言うから、あたし最近寝不足で……」
「春田姫那さん?」
話を遮って、誰かがあたしに声をかけた。
声のした方を振り返ると
綺麗にカールされた髪に、大きな瞳の美人さん。
それに、その後ろに何人かの女の子達。
リボンと上履きが赤だから、同じ1年生のはず…
「誰……ですか?」
すごい綺麗な人だなぁ…と思いながらも、
なんであたしに話しかけるのか分からない。
さすがのあたしでも、こんなに綺麗な人を忘れるわけないもん!