「愛してるって…」
ボソッと美奈が呟いた。
感情のない声
「貴方は私に愛してると何度も言ったわ
。」
そう言いながらキッチンに向かって歩き出す。
そして、写真を手に取ると、
「この頃は幸せだったよね」
言った後、ビリっとその写真を破った。
「愛してると言うのはいつも浮気をした後だけ」
「私の友達とまで浮気をしてきた。」
え…?
「知らなかったって顔をしてるわね。
でも、事実よ。もう私は貴方を信じられない。」
ヒラっとビリビリになった写真が床に落ちた。
…まるで、バラバラになってしまった俺たちを表すかのように。