まぁ表情といっても、伸ばされた金髪の前髪で口元しか見えないのだけれど
噛み締められた唇を震わせ、何か決心したように開かれる
「……俺お前と一度話してみたいって」
「何故?」
「最初見たときは、身動き一つしてなくて死んでるかと思った」
まぁすぐ違うって分かったんだけど
と、俯きながら話す金髪の男
…姿と話し方が合ってなくて非常に違和感
っていうか、私ずっと立ちっぱなしなんだけど
これ話長くなるのかな
疲れた
危害はなさそうだしまぁいいか
そう結論付け、いつも通り寝転ぶ
「え?」
「いいから続けて。省略して話して」
「あ、あぁ。それで、それから毎日気になって眺めるようになって、今、何考えてんのかなとか思うようになって…それで…」
「そう。その思いに答えた方がいい?」
「え、あぁ」
「"無"よ」