私がジッと見ると、先客は観念したように息をついた

「実は知ってたんだよ。お前がここに毎日来て、ずっといること。俺のアパートから見えるから」

そんで、気になってた

と先客は呟く

見えてた?ここが?


あたりを見回すと、一つのアパートに目が止まった
そのアパートの最上階の部屋が、ここより少し高い位置にあった

…なるほど

「あなたの部屋、あれ?」

そこを指差せば、先客は頷く