──ギュッ
…あ
亮と手つなぐの何年ぶりだろ?
ものすごく懐かしい。
やっぱり亮といると落ち着く。
亮は手をつないだ時にある癖がある。
それは、緊張したりするとものすごく強い力でギュってすること。
あとね、優しく守るように手をつないでくれること。
「亮、まだ癖なおってないね。ふふっ」
「ん?なんか言った?」
「なにも言ってないよ」
「そっか。怖くない?」
「大丈夫。亮が守ってくれてる気がするから…」
わたしは最後のほうの言葉を亮に聞こえないように言った。