仕事に関して絶対に我儘を言わない私だけど、相性的に桜井蒼紫とは合わなそう

世界の桜井だか知らないけど、苦手なものは苦手だ

しかし、ジェニファーに嫌だなんて言っても罷り通るはずがない


【おぉ~
 RURIさん達も来て下さったのかね?
 我が社の自慢の衣装はどうですか?
 ドンウォン、これなんかRURIさんに似合いそうだと思わないか?】


もの凄くご機嫌なパク会長

色鮮やかな衣装を手に取り、私に差し出して来るパク会長


【RURIさん達が此処に来たって事は、まさか!!】

【ドンウォン!!
 何を騒いでおる
 それに、何処に行くつもりだ!!】

【お父さん‥‥
 こんな事してる場合で‥【こんな事だと!!
 お前、自分が何を言ったか分かってるのか?
 世界のRURIと世界の桜井が写真集を出すんだぞ!!
 その写真集に我が社の製品を使用してくれるって言って事は、どれだけの利益になると思ってるんだ!!
 それを、こんな事って言うなんて、お前は我が社を何だと思ってるんだ!!】


パク会長の激怒する声が響き渡り、韓国語が理解出来る私は思わず苦笑いを浮べてしまった

ドンウォン社長は、きっとミヨンさんとシフォンさんを引き離したいと思ったに違いない

それに彼の様子から、2人を別れさせようと目論んだのはドンウォンさんに違いないと確信した

そして会長は何も知らないでいる

会長に叱咤され、情けない顔をしているドンウォン社長

まさか、私達がミヨンさんから事情を聞いているとは想像もしてないんだろうな?

そんな事を考えながら、私は綺麗に陳列されてる衣装に目を向け手に取ってみる

大きなV字型に開いた赤いドレス

丈は短めになっていて、肩紐には豪ジャスな装飾品が誂えられ、太めの黒のベルトと肩紐の装飾品である黒い宝石が印象的なドレス

背中も大きくVの字に腰下まで開かれていて、身体にフィットするシルク素材のセクシーなドレス使用にはなってるけど、私は凄く気に入ってしまった


【来月、音楽祭があるでしょ?
 このドレスを着たいって言ったら変かな?】

【このドレス?
 そうねぇ~
 RURIにはセクシーすぎるかと思ったけど、良いかもしれないわね
 ちょっと着替えてみる?】

【うん♪】


ジェニファーの言葉を聞き、早速着替えてみた

見た感じより実際に着てみると想像以上にセクシーで、胸の谷間や体のラインが浮き彫りになるドレスは、ちょっと恥ずかしさはあるけど、なんだか身体にシックリと馴染むような感じがする


【素敵よ♪
 RURI、本当に素敵だわ♪】

【そう?
 私も、なんか私の為にある服って感じで落ち着くんだよね?
 ただ‥‥、ちょっとセクシーすぎない?】

【そんな事ないわよ♪
 凄く似合ってる!!
 パク会長、このドレスは買取は出来るかしら?】

【買取だなんて‥‥
 我が社から提供させて頂きますよ!!
 来月の音楽祭は世界中のマスコミが注目してますし、我が社としても良い宣伝になりますからね!!】