「好きだなぁ」 「へっ?」 雰囲気に乗っかって思わず声になっていた様子だと、彼の驚いたような間の抜けた表情から気付いた。 「え、あのっ、」 「不意打ち…ずりぃよ」 困ったように照れた彼の、赤く染まった頬に、冗談だと笑うことも違うと否定することも出来なかった。 ---------- (今、言っちゃったんですかもしかして) (うわー、先に言われるとかなんなんだコレ) 【寒空小春日和。】より