沖田さんにひっぱられて門へ向かうと綺麗な女の人が立っていた。

ードクン

その女の人はとっても綺麗な着物をきて、綺麗にお化粧もしてて・・・

年中化粧もせずにごろごろしてるあたしとは大違いな人だった。

思わずそんな女の人に見入っているとぱっとこちらをみた。 

「総司!遅いっ!」

“総司”

そんな女の人の何気ない一言から女の人との関係が深いものだと物語っているように思えた。

「空を探すのに時間がかかって・・・」

沖田さんがそういってチラッとあたしを見た。

その時女の人の視線があたしに向いた。

「遅いよっ!もう!」

そう言ってじろっと見られる。

「…な、なんでしょうか?」

そう言うと「別に♪」と言って沖田さんと話し出した。

あたしなんてそっちのけで繰り広げられる会話を聞き流しながらふと考えてしまうのはこの女の人と沖田さんの関係。

近くでみるとほんとに綺麗な人・・・。

あー…でもなんか誰かに似てるよーな…。

なんか沖田さんとお似合いだなぁ・・・。

・・・やだな。

そう思いきゅっと唇をかみしめる。

そんなことばかり考えているあたしがいやになる。

ふつふつと沸いてくる怒りを抑えながら深呼吸した

「ーー……」

だけど女の人が沖田さんの耳元で何かを言った瞬間、あたしの中の何かがプツンと切れた、