「沖田さんのバカ・・・」

ねぇ、沖田さんは覚えてるかな?

あたしが屯所から追い出されて沖田さんと平助に助けてきてくれたときのことを。

あの時、ぎゅっと抱きしめていってくれたよね?


『今度からこんな大切なことは僕に行ってください。
それと・・・もっと僕のこと信じてください
隠し事しないでください』

って。


ほんとにうれしかったんだよ?

涙が出るほどうれしかった。

信じてるんだよ。

だけどね、そのあとあたしもいったよね?


『わかりました・・・。
その代わり沖田さんも隠し事はなしですよ』

って。


あの時沖田さんがうなずいているように感じたのはあたしの気のせいだったのかなぁ。

それとも、そんな約束もうわすれちゃったのかな。


ねぇ、沖田さん。

貴方との大切な思い出、あたしはしっかり覚えてるよ?

沖田さんが忘れてるってことはそんなにどうでもいい思い出だってってことなのかな。

そんなバカみたいなことばっかり考えてるんだよ?

沖田さん、あたし達もう夫婦なんだよ?

喧嘩とかいっぱいすると思う。

だけどやっぱりしっかり言ってほしいんだ。

大好きな人だからこそ、隠し事をされるのはほんとにきついんだ。