私はノートとか開いたまんま席を立って廊下に出る。

 トイレに行って……鏡の前で……自分の、顔……


 『ふざけんな。誰が彼女にすっかよ! こんなドブスッ!!』


 目が細くって、つり上がってて唇が分厚い。

 歪んだ顔は、さっきリュースケくんが見たブスな私よりもっと不細工で……

 何私あんなことしたんだろう。

 リュースケくんにチョコわたしてたのは、みんな可愛い子だったよ。

 チリトリ持って来た日下部さんは美人だし。



 バカみたい。



 こんな顔して、みんなと同じに扱って貰えるわけないじゃん。

 鏡の向こうの不細工な顔が、すごい酷い顔で涙を流してる。





 気持ち悪い。

 吐きそう。




 無理に笑顔をつくったら、ガタガタの歯が妖怪みたいで怖かった。

 鏡なんか見たくない。

 トイレの床にしゃがんで、私は顔を手で覆う。





 お似合いだね。

 臭くて汚いこの場所が私にはピッタリだよ―――――