「お前らだっていっぱい貰ったじゃんかよ~」

 「リュースケほどじゃない」

 「俺はこの日のために頑張ったも~ん」







 想像以上だった。

 告白とかする人、いるのかなぁ。






 私は手提げをカバンにかけて、ずっとその様子を見つめてた。

 あ~緊張する。

 いつわたそうかな。

 あっと言う間に掃除の時間になった。

 声掛けるなら今しかない。

 コッソリ、誰にも気づかれないようにしなきゃ。


 「ねっねぇ、ちょっと、いいかな?」

 「俺?」


 リュースケくんは不思議そうな顔して私を見る。

 緊張して目を逸らしちゃった。


 「帰りの会終わったら、裏庭に来て?」

 「えー……」


 すごくイヤそうな返事。


 「サッカーするんだけど」

 「時間かからないよ」


 心臓がね、ドキドキしてる。

 何かが分かりかけてる。

 だけど、気づきたくない。

 でも、どうすればいいのか、分からなかった。


 「ならここですませろよ」

 「そっそれは……」

 「サッカーしてぇから、裏庭行かない」

 「そのあとならいい?」

 「ダメ。日下部~っ、チリトリ」


 簡単に流された。