「僕は学校の帰りにファーストフード店に寄って、ハンバーガーを食べました。
 申し訳ありませんでした」


 一番端の男子生徒が頭を下げる。

 一分もすれば私の番が回ってくる。



 噛んだ唇が震えてる。 



 拳を握る力を強めたけど、振るえは止まらなかった。


 「すみませんでしたっ」


 私の隣りで星哉がスポーツマンらしく潔く頭を下げる。




 次だ……

 言わなきゃ……


 「私は……私は……」




 喉の奥で声がかすれてる。





 顔が上げられない。






 笑われる。



 私の顔を見たら、このしんみりした空気の中に失笑が混じって、

 凄くヤな空気になる。




 だけど言わなくちゃ。

 みんなやったんだから。