白い月がぽっかり空に浮かぶ夜。

塾からの帰り道、私は1人佇んでいた。

目の前には最近よく不審者が出ると評判の歩道橋。

人通りも少なく、怖がりな私はなかなか1歩を踏み出せない。

いっそ別の道を通ってしまえばいいのだが、あいにくこの歩道橋以外、家に帰る道はない。