『じゃあ、失礼します』


バタンッッ


そう言うと菜月は部屋を出ていった


「ねぇ良夜…」

「ん?」

「本当に菜月ちゃんの事が好きなのね」

「今さらかよ」


あ、そういえば


「母さん」

「なーに?」

「今回こうやって母さんとちゃんと話すことが出来たのは、菜月のおかげなんだ」

「え?」

「菜月が気付かせてくれたんだ」


あの時


菜月があぁ言ってくれたから


俺はこうして母さんと話すことが出来る


「感謝……しなきゃね」

「あぁ」

「ちゃんと大事にしてあげなさいよー?」

「当たり前」


今も


これからも


俺にはお前しかいない