6畳の部屋をゆっくりと徘徊する鬼。
例の音だけが美香を支配する。

シュ、ザクッ、ザクッ
シュッ、シュ・・・・ピチャ


押し入れの前で音が鳴りやんだ。

やばい!
殺される!

美香は生まれて初めて神様にお祈りをした。

・・・たすけて。。


自然と息が荒くなる。

ハァハァ、ハァ

ングッ、ハァ

呼吸もうまくできず、涙でズボンが濡れる。

「。。こないで。」


シュッ、シュッ・・・


また音が鳴り始める。

「もぅやだ。もうやだよぅ。」


美香はふとあることを思い出した。



[おわらせかた]