全身が硬直し、血の気がひくのが自分でもわかる。

まさか・・・本当だとは・・・

美香は伸ばした腕を引っ込め、少しの物音もたてないように足をきつく抱える。



ギィィィィー・・・

部屋のドアがゆっくりゆっくり開いていく。

おにが入ってきた。

ピチャ ピチャ

シュッ、シュッ

ザクッ、ビリッ、ザク

水が滴る足音。金属がすれる音、聞いたこともない不快音が部屋中に響く。

怖い。。

暗闇の中、美香は体験した事のない恐怖を感じた。