『君は誰…?』


また見てしまった。


あれからあの木であった男の人の夢を毎日
見るようになった。


あの男の人にまた会いたくなった。


忘れられないこの気持ちがあたしを動かし
ていた。


「行ってきます。」



「郁ちゃん。気をつけてね」


「はーい。」



勢いよく扉を開けあの場所へと走った。


その途中で少し雨が降ってきた。


あの場所に着き辺りを見回した。



「来てないか…。」



残念な気持ちを抑え帰ることにした。