「情報が漏れたんですか...?」
「...そういう事だ...。」
「っ......!」
情報が漏れるのは、私たち暗殺者にとって致命的な事。
いつ同業者に狙われるかわからない。
同業者に仕事中にターゲットを横取りされて命を落とした者も少なくない。
「ネットで流されたりしたら、たまったもんじゃない。
俺らの仕事に関わる問題だ。」
「でも...どうして今回は私達なんですか...?」
別に私たちじゃなくても、普通の男子高校生ならすぐに任務完了するだろう。
「同じ年のほうが、スキをつきやすいだろ?」
ボスの目が、なんだかいつもと違う。
もしかしたら、何か理由かあって私たちにこの仕事を...?
駄目だ。
ボスの考えていることは予測不可能。
私はこの仕事を成功させればいいだけ。
何も考えなくていいんだ。
コンコンッ
突然ドアをノックする音が部屋に響いた。
「...来たか。」
ボスが独り言のように呟くと、
ドアが静かに開かれる。
「(な、なんだかドキドキしてきた...。)」
これからパートナーとなる人物がどんな感じなのか、
考えるだけでドキドキする。